キッチンの油とトイレの紙、ロンドンの下水で 130トンの巨大な塊に成長

Source: npr

npr】シンクの排水口にたまるドロッとしたヌメリ。放っておくと、どうなるのかというと…こうなります。

2017年9月、ロンドンの下水道の管理をしている職員たちが、下水の流れを悪くしている原因を突き止めようとしたところ、130トンもの巨大な白っぽい塊を発見した。

これはトイレから流されたもの、キッチンから流された油分など、ロンドン市民が生活しながら流しつづけた、あらゆる汚物の集大成である。

下水処理業者たちの間では、このような物体は“ファット(脂肪)・バーグ(氷山)”と呼ばれている。

大きさは2階建てバスと同じくらいあり、ロンドン中心部のホワイトチャペル周辺の下水を詰まらせていた。今回見つかったファット・バーグは、これまでロンドンの下水で見つかったなかで最大の塊だったという。

このたまりにたまった汚物の栓を取り除くために、8人の職員が1週間つきっきりで作業にあたった。塊はすでにコンクリートのように固まってこびりついており、消防士が使うような高水圧のホースを使用しても、1日に破壊できるのはせいぜい20~30トンだ。

ファット・バーグは、8割くらいはトイレに流された紙やキッチンからの油でできている。テムズ・ウォーターによると、これらの障害物を除去するために、ひと月あたり 1億3000万円もの費用がかかっており、これを少しでも軽減するためには、トイレにトイレットペーパー以外のものを流さないよう市民たちの協力が必要だという。

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